地酒/羽田酒造(京都):脱兎

創業明治26年小さな蔵元で年間生産石数は600石ほど。蔵元を代表する銘柄は「初日の出」で京都市内の数多くの料亭さんが扱う銘酒になります。羽田酒造(有)は京都嵐山から北へ車で約1時間の森林に囲まれた山間部「京北町」に蔵を構えています。
桂川上流域の清らかな水にも恵まれ初夏には蛍の姿多く見かけます。冬場には京都府内では珍しく-10度にもなり積雪も多ければ40cmほど積もる極寒の地で酒造りには大変適した気候です。

原料の酒米にもこだわりがあり、蔵の敷地内では「祝」という品種のお米を蔵人自ら栽培し酒造りに使用されており、今回取り扱います「脱兎」シリーズは100%地元京都産の酒米だけを使用されています
仕込み水にはもちろん桂川の伏流水(中硬水)を使用。手洗い洗米・木桶仕込みなど、昔から守り続けた製法でお酒を仕込む手造りの蔵元。この「脱兎」は7年前から繰り広げられた来た羽田酒造が地酒専門店にだけ限定販売されるブランドになります。

酒名「脱兎」の意味は、有名な孫子の兵法の中に出てくる言葉「始めは処女の如く後は脱兎の如し」からヒントを得たらしく、始めは慎み深く後は脱兎のように素早く攻める。つまり静かに真面目に一歩一歩酒造りを行い、時節をみて必要な時には素早く動くという意味です

当店におきましては京都のお酒と言っても京都伏見のお酒のような優しく柔らかい味わいのタイプや京丹後で醸す「玉川」のような濃厚で個性的な味わいと京都の中でも全く違うように羽田酒造は淡麗辛口を醸されます。この理由が仕込み水の「中硬水」だそうです。長年京都の料亭さんに愛されてきた理由は京出汁やしめ鯖といったお酢との相性が抜群に良いです。
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